ダニー・ハサウェイの最高傑作、『Extension of a Man』が廉価再発!僅か33歳という若さでこの世を去り、5枚しかオリジナル・アルバムを残していないダニー・ハサウェイ(ロバータ・フラッグとの共作を含む)。しかし、彼の作品は未だに多くの人々の心を捉えており、その影響力も弱まることを知りません。
そんなダニー・ハサウェイの作品の中でも最高傑作に挙げられるのが、本作の『Extension of a Man』です。敬虔なクリスチャンであり、大学でクラシックを学んだという彼の豊かな音楽性が存分に発揮された作品となっています。
オープニング・ナンバーの『
I Love the Lord; He Heard My Cry, Pt.1&2』は、壮大なスケールを持つナンバーで、包み込むような優しさを持つ前半と、不気味に不安を煽る後半という二部で構成されており、ダニー・ハサウェイが目指していた音楽の一つの完成型と言えるでしょう。
『
Someday We’ll All Be Free』からはゴスペルの空気が感じられ、キーボードが超クールな『
Valdez in the Country』は、ラテン風味のジャズ・インストで、『
Come Little Children』はグルーヴィーなファンク・ナンバーです。さらに『
Love, Love, Love』はマーヴィン・ゲイの『
What’s Going On』を彷彿とさせるソウルの超名曲です!
その中でも『
Flying Easy』は、“ニュー・ソウルの旗手”と言われたダニー・ハサウェイらしいオーガニックなソウル・ナンバーなのですが、ただそれだけでは済まされない構成の素晴らしさ、完成度の高さを誇っており、聴いていると圧倒されます。この曲が、ダニー・ハサウェイがどれだけ才能に溢れたアーティストだったのかを雄弁に物語っています。
ダニー・ハサウェイというアーティストを形作る音楽的要素が全てつぎ込まれたような、多軸性の作品ですが、アルバムに一貫する“綿密に作り込まれた高いクオリティ”というものがこの作品に統一感を与えています。ダニー・ハサウェイの最高傑作というだけでなく、ソウルを聴くならマスト!というべき名盤です。
発売は2013/4/24です。
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