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The Doors(ザ・ドアーズ)- The Doors(ハートに火をつけて)ハイブリットSACD [ロック 名盤]

 ロックに大きな足跡を残した、唯一無二の存在、ドアーズの記念すべき1stアルバムがハイブリットSACDで再発です!

 UCLAの学生であったジム・モリソンと、レイ・マンザレクが出会うことからドアーズはスタートした。バンド名は18世紀の詩人、ウィリアム・ブレークの『知覚の扉』から取られた。などなどよく知られたエピソードが幾つもありますが、やはりこのドアーズというバンドの根幹を成すのは、知的で危うさを併せ持つジム・モリソンというアーティストであることは間違いないでしょう。このデビュー・アルバムである『ハートに火をつけて』でも、ジム・モリソンを中心とした知的で、アーティスティックなアプローチは他のバンドにはみることのできないものです。

 以前にこのブログで紹介した2ndアルバム、『まぼろしの世界』はよりドアーズというバンドの個性が出たアルバムであり、個人的にはドアーズの最高傑作だと思っていますが、このアルバムには荒削りなドアーズという、1stでしか味わうことのできない、初々しい姿を感じることができ、大切な1枚です。

 その印象が最も強いのが大ヒット曲、『Break on Through ( to the Other Side)』でしょう。激情に身を任せるようなジム・モリソンのヴォーカルがとても印象的で、サビのドラムとギターの荒々しさもまたジムのヴォーカルを後押しして、さらなる爆発を生み出しています。

 『The Crystal Ship』はバンドの文学的な側面が強く現れた曲で、2ndアルバムの方向性に近いものです。繊細な演奏に乗せて、丁寧に言葉を紡いでいくジム・モリソンのヴォーカルに耳が奪われます。途中のピアノソロのメロディもいいですね。2ndの空気感と似ていると書きましたが、2ndの曲よりもずっと明るい曲調ですね。

 そしてきました!『Light My Fire』。この曲はサビのメロディが素晴らしくキャッチーですね。いつも一緒に歌ってしまいます。かなりポップな曲なのですが、中盤に怒濤のインストがあり、それがめちゃくちゃかっこいいです。メインはレイ・マンザレクのオルガンです。ドアーズというバンドはベースレスという変則的な構成をとっているために、オルガンのレイ・マンザレクがメロディを弾きながら、同時に低音でベース・パートも弾くというとんでもないことをしているのですが、演奏を聴いているとそんなことは全く気付かず、そのスリリングさだったり、グルーヴ感にぞくぞくしてしまいます。それを頭に置いて、あらためてこの中盤の演奏を聴いてみると思わず、「すごい!」と言ってしまうのではないでしょうか。

 かなり長尺のインストですが、中だるみは全くなく、むしろ次第にグルーヴが高まっていくのが、この演奏が有機的に機能している証明だと思います。そしてもう一度ジム・モリソンのヴォーカルが戻り、一度落ち着きを取り戻したかにみえますが、最期はジムのエネルギーのほとばしるシャウトで幕を下ろします。この時期のドアーズを最も的確に表現した一曲です。

 そしてアルバムの最後に配された、11分を超える大作『The End』。この曲がドアーズの本質である、という意見に異を唱える方はまずみえないのではないでしょうか。ふらふらしたギターをバックに、まるで詩の朗読のように歌うジム・モリソン。とりとめのないようで、全てに必然を感じるような音。中盤を過ぎた辺りから次第にヴォーカルが熱を帯びてきて、感情を爆発させ、最後はまるでヴォーカルが一つの楽器であるかのように、他の楽器とジャムっていく。バンドの主張、芸術性、そして狂気の全てが詰まった一曲です。

 そして今回はSACDでの再発です。私の個人的な感覚では、SACD化されるとベースやドラムの音がどっしりして存在感が増すように感じます。もし今回のSACD化でもそうなれば、このアルバムはさらに輝きを増すのではないでしょうか。それでは解説文を。

 60-70年代のアメリカン・ロックの歴史の中で独特の魅力を放ち、根強い人気を誇るドアーズ。彼らを一躍有名にした衝撃的ビュー・アルバム。「ハートに火をつけて」「ブレイク・オン・スルー」「ジ・エンド」収録。(1967年/第1作目)。全米アルバム・チャート:第2位

【プロフィール】

 1965年米国ロサンゼルスで結成。バンド名はオルダス・ハクスリーの著書『知覚の扉』から。オリジナル・メンバーはジム・モリソン(vo)、レイ・マンザレク(key)、ジョン・デンズモア(ds)、ロビー・クリーガー(g)。66年エレクトラ・レコードと契約、67年にアルバム『ハートに火をつけて』でデビュー。アルバム収録の「ハートに火をつけて」が67年夏に大ヒットを記録。文学的な詞と個性的なサウンドでヒット曲・話題作を発表、またジム・モリソンのセクシャルなパフォーマンスによるライヴも評判となり、カウンター・カルチャーを代表するバンドとして高い人気を得るが、71年7月にジムが滞在先のパリで急死。残った3人で活動を続けるが、73年に解散。その後も未発表ライヴや伝記映画の公開などで注目を集めた。さらにマンザレク、クリーガーを中心に元カルトのイアン・アストベリーをヴォーカリストに迎え、“ザ・ドアーズ・オブ・21stセンチュリーの名で2003年に来日を果たした。

内容(「CDジャーナル」データベースより)

 カリスマ・シンガー、ジム・モリソンを擁し、独自の音楽で時代を切り裂いたドアーズが、1967年に発表した衝撃のデビュー・アルバム。レイ・マンザレクのベースとメロディを同時に弾くオルガンを全面に押し出した不朽の名作。


発売は2011/9/14です。









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[ 2011/09/09 10:00 ] DMA’S The Doors | TB(0) | CM(0)

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